ウィスキー愛飲家を魅了する”世界5大ウィスキー”
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世界中で作られるウィスキーの基礎知識
ウィスキーは樽の中で長い年月熟成させ、その土地の地質や気候、その土地ならではの手法によって、様々な風味に仕上がります。
そんなウィスキーには、世界5大ウィスキーなるものがあるってご存知でしたか?
今回の記事では、普段、何気なく飲んでいるウィスキーに込められた”各国のこだわり”について書いていこうと思います。
1:スコッチウィスキー Scotch Whisky
”世界5大ウィスキー”の中で、最も親しまれ、飲まれているのが「スコッチウィスキー」。スコットランドで昇華された伝統製法を守りながら個性的な味わいを極め続けています。糖化・発酵・蒸留・熟成までの工程をスコットランドで行われたものだけが「スコッチ・ウィスキー」を名乗ることが出来ます。
もともと、アイルランドから伝わったとされるウィスキーの製法が、時代の流れとともに、その土地で採取されるピート(泥炭)を焚いて麦芽を乾燥させる製法によって、他のウィスキーには無い独特なピートの香りのするウィスキーが出来上がりました。
このスコットランドで進化を遂げたウィスキーの製法は、1600年台に行われたウィスキーに対する莫大な課税によって生まれたと言われている。
多額の課税に対抗するため、多くの生産者は密造によってこの危機を乗り越えました。そうすると、密造酒のほうが、正規のウィスキーよりも美味しくなってしまったそうです。
その理由は多くありましたが、例えば、密造酒は当然、自由に出荷したり出来ないので、正規の生産方法よりも保存期間が長くなってしまう。そのため、偶然、樽の中でウィスキーが熟成し、現在のスコッチに近い状態になった。
他にも、麦芽を乾燥させるための燃料が入手できなかったため、仕方なく使用したピートによって、ピートの香りを纏ったウィスキーが出来上がりました。
こうして、長い年月を超えて、その製法が受け継がれながら現在のスコッチ・ウィスキーが出来上がったんですね。是非、数百年の年月を超えて作られたピート香漂うスコッチ・ウィスキーを味わって下さい。
2:アイリッシュウィスキー Irish Whiskey
一説によると、ウィスキーのルーツはアイルランドにあると言われている。
1172年にヘンリー二世の従軍兵士が、ウィスキーの元とみられるアイルランドのアクアヴィティ(ラテン語で”生命の水”)についての報告を残している事からそう言われているが、実際はスコットランドが発祥の地だという人間もおり、度々議論になっていたりする。
そんなアイリッシュウィスキーは、他の4つのウィスキーと比べるとマイナー扱いを受けている。なぜなら、そもそもの生産量が圧倒的に少ないからだ。理由は、二十世紀からの戦争やらなにやらで、多くの蒸留所が潰れてしまったから。もともと、100を超えていた蒸留所が今では4つしか無いという。
だからといって、アイリッシュウィスキーに魅力が無いわけではない。
アイリッシュウィスキーの魅力は、なんといってその癖の無さだろう。アイリッシュウィスキーは、他のウィスキーに比べて蒸留回数が多い(3回)ので、滑らかで飲みやすい味わいとなる。もっとも歴史の長いウィスキーなのに、一番若々しく万人に受ける素質を持ったウィスキーです。
3:アメリカンウィスキー American Whisky
アメリカのウィスキーといえば『ジャックダニエル』や『ジムビーム』を思い浮かべるだろう。
もともと、ヨーロッパから北アメリカ大陸へ移り住んだ移民たちが、その製法を伝えたと言われている。ヨーロッパのウィスキーには大麦が使われるが、アメリカンウィスキーでは、その土地によって、とうもろこしやライ麦、小麦など様々な産物が使われる。
アメリカでも、禁酒法時代があり、そのため普及が遅れたが、脈々とその製法は紡がれ今に至る。
4:カナディアンウィスキー Canadian Whisky
世界5大ウィスキーの中でもライ麦の香りが優しく漂う人気のカナディアン・ウィスキー。とてもライトなタイプと言われており、気軽に楽しめるのが特徴のウィスキーです。
基本的に、フレーバーリングウィスキーとベースウィスキーの2種類を組み合わせた、ブレンデッドウィスキーが主流となっています。
今でこそ人気を博し、世界5大ウィスキーに数えられていますが、当初は「one day whiskey」と呼ばれ、劣悪な粗悪品として疎まれる存在でした。
そこから、製法が徐々に変わっていき、ライ麦ベースからとうもろこしベースに変更され、しっかりと蒸留されるようになり、ウィスキーをブレンドする製法が生み出されました。
最悪の状態から変化を続け、ここまで親しまれるウィスキーになるというのは大変な苦労があったことでしょう。
5:ジャパニーズウィスキー Japanese Whisky
日本では1923年から本格的なウィスキー作りが始まった。
「竹鶴政孝」という技師がスコットランドへ赴き、本場のスコッチウィスキーを再現することから、その歴史が始まりました。
竹鶴政孝は帰国後、大勢の反対を押し切って、同じ志を持っていた友人で酒屋の「鳥居信治郎」とともに山崎蒸溜所を建設し、世界でも愛されるウィスキーを作りました。
ジャパニーズ・ウィスキーは日本特有の優美さと複雑な香味を持つウィスキ-として、浅い歴史ながらも”世界5大ウィスキー”として名前を連ねています。
ジャパニーズ・ウィスキーにはここで書ききれないくらいのエピソードがたくさんあるので、興味がある人は是非調べてみて下さい!
世界のウィスキーはいかがでしたか?
ウィスキーは、その風土や気候などによって特有の進化を遂げてきました。どのウィスキーも密造や戦争、政治などの険しい道のりを辿ってここまで続いているのです。
世界5大ウィスキーだけでなく、まだまだたくさんのウィスキーが世の中にはあります。次にウィスキーを口にするときは、歴史の深さを想いながら飲んでみて下さいね!
もちろん、ジャックでもウィスキーを飲めますので、是非ご来店下さい!
それでは、最後までお読み頂きありがとうございました!
今宵も、新宿ジャックへいらっしゃ~い!
